今年の夏も暑いなぁ…
冷房は快適だけど、いくらかかるのか心配
この記事は、そんな悩みを解決します。
今年も少しずつ暑くなってきました。
室内にいても熱中症を発症するリスクがあるので、冷房を使った暑さ対策は重要です!
しかし、冷房は便利で快適ですが、使っていると冷房代が気になってきますよね。
特に今年の夏は、おうち時間が長いから冷房を使う時間も長くなる…
今回は、冷房代を節約するコツを紹介していきます。
この記事を読んで実践すれば、冷房を使いながら上手に節約することができるようになります。
冷房のしくみ
そもそも、冷房はどのようなしくみになっているのでしょうか。
冷房代を節約するコツの話に入る前に、それぞれのしくみを簡単に説明していきますね。
冷房は、エアコン内の「ヒートポンプ」という技術を使って動いています。
ヒートポンプとは、簡単に言うと、空気中の熱を集めて別の場所へ移動させる技術のことをいいます。
また、実際に空気中の熱を受け取って運搬している物質を「冷媒(れいばい)」といい、室外機の中にある「圧縮機(あっしゅくき)」によって循環しています。
人の身体に例えると、
- 冷媒 → 血液
- 圧縮機 → 心臓
と置き換えることができます
冷房運転時、部屋の中の暑い空気は室内機で集められ、冷媒によって室外機内の圧縮機へと運ばれます。
冷媒によって集められた熱は、「熱は高温から低温のところへ移動する」という原理によって、圧縮機の中で屋外の気温よりもさらに高温となり、外へ放出されます。
その後、熱が放出された後の冷たい空気が室内機に運ばれるため、部屋の中は涼しくなるのです。
図にすると、このようになります。
逆に暖房の場合は、部屋の中の寒い空気を外に放出しています
冷房代、なぜ高くなる?節約のポイントは?
冷房による電気代、実は夏の家計の中でかなりの割合を占めています!
セレクトラ・ジャパン株式会社によると、夏の昼間(14時頃)の電気使用量の53%を占めるのがエアコンであるとのこと。
そんなに…⁉
エアコンの年代や機種によって違いはありますが、冷房はかなりの電力を消費します!
また、省エネ性能に優れた新しいエアコンは比較的冷房代が抑えられますが、古いエアコンは冷房代が高くなりがち。
10年古いだけで、最新式より年間2万円高くなることも…
あまりに古いエアコンは、思い切って新しいものに買い替えた方が長い目で見るとお得と言えるでしょう。
冷房代節約の大きなポイントは、「いかに冷房の負荷を下げ、電力使用量を減らすか」です!
そのポイントを踏まえて、冷房代を節約したい人がするべきことを紹介していきます。
冷房代を節約したい人がするべき8つのこと
ここから、節約したい人がするべき8つのことを紹介していきます。
- 設定温度を見直す
- 遮光カーテンを使う
- エアコンのフィルターを掃除する
- 風量は「自動」にする
- 室外機に日よけをつける
- 扇風機を活用する
- ハッカ油を使う
- 電力会社・電気料金プランを見直す
設定温度を見直す
現在の冷房の設定温度が低い場合は、設定温度を高くすることで冷房代を抑えることができます。
経済産業省によると、設定温度を27℃から28℃に変更するだけで、年間で30.24kWhの省エネとなり820円節約できるのだそう。
※外気温度 31℃の時、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を 27℃から 28℃にした場合(使用時間:9 時間/日)
設定温度を上げたら、そんなに涼しくならないんじゃない?
それに節約できるのは年間でたったの820円…?
この後紹介する方法も組み合わせれば、暑さを感じにくくなる上にさらに節約もできますよ!
あと他にも理由があって…
ただ、よく勘違いされるのが環境省がクールビズで推奨している「28℃」の意味。
「28℃」が指しているのは冷房の設定温度ではなく、室温の目安になります。
実際に環境省もホームページで「冷房時の外気温や湿度、建物の状況、体調等を考慮しながら無理のない範囲で冷やしすぎない室温管理を」と書いています。
今の冷房の設定温度で「時々肌寒い…」と感じる場合、28℃にしなくても設定温度を見直してみる余地はあるといえます。
環境省も「冷えに慣れて汗をかかないでいると汗腺が退化して、体温調整機能が働かなくなってしまう」と冷やしすぎの危険性を指摘しています。
汗を全くかかない冷えた部屋は確かに快適ですが、お財布だけでなく身体にも優しくないのです。
冷房で体調を崩したら、余計に損だね!
遮光カーテンを使う
夏に部屋が暑くなる大きな原因は、窓ガラスから入ってくる太陽の熱。
太陽が出ている日中にカーテンを使うことで、窓から入る日光の量を調整して部屋の温度が上昇するのを防ぐことができるので、冷房代も節約できます。
普通のカーテンを使ってもいいのですが、冷房代節約の効果がより大きくておススメなのは、「遮光カーテン」とよばれる日光を遮る性能が高いものになります。
部屋が暗くなりすぎない程度に遮光カーテンを閉めるだけで、窓から部屋に入る日光の量が減るので、部屋の温度が上がりにくくなり冷房効率も上がるのです。
私は以前、借りていたアパートでカーテン代をケチって、居間だけ新品の遮光カーテンを付け、寝室にはもらいものの遮光機能がないカーテンを使っていたことがあります。
冬にそのアパートに引っ越してたときは、
カーテンの違いで別にそう変わらないでしょ
と思っていました。
ところが、気温が上がるにつれてその差はハッキリ現れました。
居間は遮光カーテンを閉めることで冷房の設定温度をそこまで下げなくても涼しく過ごすことができたのですが、寝室は冷房が効かず暑くて日中過ごすのが辛いほどに。
夏の日中の寝室、地獄だった…
その翌年に現在の家に引っ越すまで、夏の日中冷房を付けて寝室で過ごすことはほとんどありませんでした。
今は全部屋に遮光カーテンを付けていますが、冷房の効きが違うことを今も実感しています。
エアコンのフィルターを掃除する
「冷房の効きが悪いなぁ…」と感じたら、一度エアコンのフィルターを確認してみましょう。
フィルターはほこりだらけになっていませんか?
ほこりで目が詰まったフィルターは、冷房の効きを悪くするだけでなく、エアコン内部のカビ発生の原因にもなり、使い続けるとエアコンそのものの寿命も縮めます。
1日8時間以上エアコンを使う場合、目安として2週間に1度掃除をする必要があります。
「面倒…」と思うかもしれませんが、実は台所以外の部屋に設置されているエアコンのフィルターは、基本的に簡単な水洗いで掃除できます。
ハウスクリーニングの業者さんが以下のページで分かりやすく説明しているので、参考にしてみて下さい!
風量は「自動」にする
冷房代の節約のため、風量「弱」でスイッチオン!
待って!
冷房代を節約するには、風量を「弱」や「微風」にするのが良いと思っていませんか?
節約に効果的な風量は、実は「弱」や「微風」ではなく、「自動」なのです。
エアコンは、つけてから設定温度に達するまでが一番電気代がかかるといわれています。
「弱」や「微風」の風量では、設定温度に達するまでに時間がかかってしまうので、かえって電気代がかかってきてしまうのです。
へぇ…知らなかった!
冷房の自動運転モードは
- 一気に室温を下げて、短い時間で設定温度に到達
- 設定温度に到達後、「微風」など少ない風量で室温をキープ
という機能なので、無駄な冷房代がかからないようになっています!
我が家も自動運転しか使っていません!
室外機に日よけを付ける
室内の熱を圧縮して外に放出する室外機は、直射日光が当たって温度が上がると熱を放出しづらくなるので、その分冷房代も高くなってしまいます。
我が家の室外機が日陰にあるのは助かった…
室外機が日陰に設置されていないという場合、日よけを付けて室外機が熱を放出しやすくすることで冷房代を抑えることが可能です。
簡単に取り付けられるものも多いので、「室外機が直射日光で熱い!」という方は検討してみるといいかと思います。
ちなみに、「室外機の天板に濡れたタオルを置き、タオルの端をバケツの水につける」方法も室外機の温度を下げるといわれていますが…
タオルが風で飛んで室外機の吸い込み口や吹き出し口をふさぐ可能性があり、トラブルの原因にもなるので、メーカーは推奨していません。
やめておきましょう。
以前住んでいたアパートでやってみたら、すぐにタオルが飛んで吹き出し口にかかりました…
扇風機を併用する
冷房と扇風機を併用することも、冷房代を節約することができる良い方法です。
冷房と扇風機を一緒に使ったらかえって電気代がかさむんじゃ…?
それが…違うんです!
節約できる理由は、4つあります。
- 扇風機そのものが省エネ家電(エアコンの約10分の1の電力)
- 扇風機の風が身体に当たると体感温度が下がる
- 体感温度の低下で冷房の設定温度を上げることができる
- 冷房の冷気を上手く循環させることができる
経済産業省によると、扇風機は天井に向けて風が吹くようにセットする必要があると述べています。
実践すると、涼しさを犠牲にせずに冷房代を抑えることができるので、自宅に扇風機がある方はぜひやってみて下さい!
ハッカ油を使う
ハッカ油とは、ハーブの一種ハッカ(ペパーミント)から抽出・精製されたオイルです。
ハッカに含まれているメントールが冷感を引き起こすため、使うことでスーッとした涼しさを感じることができます。
そして、その涼しさによって無駄に冷房の設定温度を下げなくても済むようになるので、冷房代を節約することができるようになります。
暑さ対策の場合、ハッカ油は以下のような方法で活用することができます。
- 入浴剤代わりにお風呂に原液を数滴垂らす
- シャンプーやボディソープに原液を1滴たらして使う
- タオルやハンカチにハッカ油スプレー(後述)を数プッシュして使う
お風呂でハッカ油を使うと、お風呂上がり後に肌がスースーして本当に気持ちが良いです!
ハッカ油スプレーをプッシュしたタオル・ハンカチも使うたびに程よいひんやり感を味わうことができます。
ハッカ油スプレーの作り方もとても簡単です!
<用意するもの>
- ハッカ油10滴前後、
- 水道水あるいは精製水90ml
- 無水エタノール10ml
- スプレーボトル
<作り方>
清潔なスプレーボトルにハッカ油を垂らし、水・エタノールを入れて良く振って混ぜる。
1週間を目安に使い切りましょう。
ね、簡単でしょ?
電力会社・電気料金プランを見直す
冷房の使い方を気をつけていてもなかなか節約できていない場合、電力会社や電気料金プランを見直し、変更することで冷房代を下げることができることがあります。
調べてみると、今利用しているものよりも、あなたの家の電力消費量や冷房をよく使う時間帯にあった電力会社・電気料金プランは意外とあるかもしれません。
電力自由化で、様々な電力会社が多様な電気料金プランを提供しているので比較・検討してみることをおススメします。
冷房代を節約したい人がするべき8つのこと【実践しないと損!】 まとめ
今回は、冷房代を節約したい人がするべきことを8つ紹介いたしました。
使っているうちにいつの間にか高くなってしまいがちな冷房代ですが、ちょっとした工夫の積み重ねで大幅に節約することができます。
節約といっても、決して、冷房を使わずに我慢しないといけないというものではありません。
ちょっとしたひと手間でできることばかりなので、ぜひ実践してみて下さい!
冷房代の節約、頑張っていきましょう!